インフルエンザが例年に比べて2ヶ月近く早く流行の兆しが出ています。
これは、大流行した2009年と同じような傾向があるということで、厚生労働省でもインフルエンザ流行レベルマップを通した情報提供の開始を例年より早めているようです。
流行をできるだけ避けるためには、自分自身が感染しないように予防することはもちろん、感染したら人には移さないようにすることも大事です。
インフルエンザの予防と対策をまとめました。
インフルエンザの基礎知識
インフルエンザとは
インフルエンザウイルスにより引き起こされる急性ウイルス性疾患です。
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3つの型があり、主に冬に流行するのがA型とB型です。ただ、A型、B型といっても型の中に色々な種類があります。
一度かかると次はかからないと言われることがありますが、同じ型の同じ種類のウイルスの場合は、体に抗体ができるためかかりにくくなる。ということであって、同じ型でも種類の違うウイルスの場合は、感染する可能性があります。
インフルエンザに感染した際に使用する抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑える作用があります。
体の中に入ったインフルエンザウイルスは急激に増殖を始めます。その増殖を止めるのが抗インフルエンザ薬です。
抗インフルエンザ薬を飲むことで、インフルエンザウイルスの増殖を途中で食い止めてくれます。
ただ、途中でウイルスの増殖が止まるため、体の中にウイルスの抗体ができきらずに、また同じウイルスに感染してしまうということが考えられます。
インフルエンザの症状
インフルエンザは咳や鼻水などの飛沫感染から感染し、1~2日ほどの短い潜伏期間後に発症します。
症状としては、悪寒、急激な発熱、筋肉痛、咳、鼻水などがあり、下痢、嘔吐などの
消化器系の症状が出る場合もあります。
発熱が3~5日続いたあと回復傾向になる場合が多いですが、発熱が長く続いたり、呼吸が苦しくなるほどの咳が続く場合には、肺炎や脳症などの合併症の疑いがあるので注意が必要です。
インフルエンザの予防
予防接種
インフルエンザの重症化を防ぐためにワクチン接種をしましょう。
ワクチン接種はあくまでも重症化を防ぐためのものです。
重症化しやすい乳幼児や高齢者、持病などで免疫力が落ちている方は早めの接種をおすすめします。
ワクチン接種をしてから、抗体がつくまでは約2週間かかります。
ワクチン接種に病院を訪れる際はマスクを着用しましょう。病院にはインフルエンザだけでなく、他の感染症に感染している人もいるかもしれません。小児科などでは、症状がある場合の受診と予防接種の受診で待合室が分かれているところもあります。特にインフルエンザが流行しているときにワクチン接種をする際は、病院で感染してしまわないように注意しましょう。
手洗い
外出先からの帰宅、調理前、食事前は特にこまめな手洗いを心がけましょう。
手洗いの際は、指の間や手先はもちろん、手首まで洗います。
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洗った後は、家族共有のタオルで拭くよりもペーパータオルなどで拭き取る方が衛生的です。
手洗いの後は、アルコール除菌をしましょう。
エタノール等のアルコールによりインフルエンザウイルスは溶けて感染力がなくなりますので、インフルエンザウイルスにはアルコール除菌が有効です。
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うがい
うがいが本当に有効なのかどうかは賛否があるようです。なぜなら、インフルエンザウイルスはすぐに体の組織に潜り込んでしまうので一日何度かうがいをする程度ではどうにもならないというものです。でも、うがいをすることで、喉の加湿効果があるので、「やらないよりはやった方が良い」ようです。
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こまめに水分を摂る
喉についたインフルエンザウイルスを飲んで胃に流された場合には、胃が消化してくれます。
マスクをする
マスクをすることで、鼻や喉の加湿効果も期待できます。
着用時は、長時間使い続けるとマスク自体にウイルスがついてしまう可能性もありますので、こまめに交換することが大事です。
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免疫力を高める食事
1.納豆、ヨーグルト、梅、キムチなどの発酵食品
腸内環境が整うと免疫力が高まると言われています。発酵食品は腸内の善玉菌を増やしてくれます。
2.きのこ類
腸の働きを良くする食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれていて免疫力を高めてくれます。
3.ブロッコリーや小松菜を筆頭とした緑黄色野菜
抗酸化作用が高いビタミンC、 E、β-カロチンが豊富に含まれています。
免疫力を高めるには体を温めることも大切です。
https://www.kmshis.work/entry/2019/10/08/183113
インフルエンザ流行の本格シーズンが始まるまでに、体調管理もしっかりしていきたいですね。
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